
2010年宮崎県における口蹄疫発生について


人間には感染しないと報道されているが本当か・・・・・・・・・・・・・
この疾病はウイルスによるものであり、人間には感染しないと報道されているが、高密度接触でまれに
感染することがある。
ただし、人間での症状は軽微なものであって健康被害というほどの水準のものではないとされている。
口蹄疫の発生時における対応のポイントは・・・・・・・
また、2010年宮崎県での発生で感染拡大が見られるが、拡大がどの程度になるかは、
発症時の把握の迅速性と発生の発見当初の防疫対処の徹底性に影響を受けるものである。
これらからみると、感染拡大がどの程度で納まるかは、運のような部分がある。
まさに、偶然にも発症直後に発見・把握され、徹底した防疫措置がとられると感染が限定されると
いうことになる。でなければ、どこまで飛ぶかはわからない。かって口蹄疫について教わったとき、
畜舎一つに押さえ込め、畜舎の外に出したら、収拾がつかなくなるといわれた。この病気の恐ろしさと
対応の勘所はこれなのである。また、畜舎へのあらゆる出入りをトレースし、獣医・行政に伝えて、
即刻対応してもらうこと。どうにかすり抜けられると考えたら、産地全体をつぶすことにもなる。
牛は人によくなつく、このかわいい牛に仏心をだしたら、産地を破滅させると教えられたものだ。
このウイルスの感染力は破格のものであり、特に最近のウイルスは感染力が強くなっているものと
されている。―英国や韓国での発生例。特に英国では、百万頭単位で殺処分することとなった。
このため、畜産関係者といえども、昔習った口蹄疫の防疫方法では防止できないということもありうる。
また、感染の媒介を人間が行うので、感染エリアは即時出入り禁止にする必要がある。
飼育エリア(畜舎 )に出入りするのならば、衣服はとりかえ、頭から消毒液をかぶる必要がある。
この感染の防止は、発症時の迅速発見と発見後の迅速で徹底した防疫対策が拡大防止のポイントである。
−いわば「初動捜査・対処」が全ての命運を決めると言える。
発生後、農水省に報告されて家畜伝染病予防法に従って感染拡大を抑止する対策がとられるが、実はその前に
感染拡大の運命は決まっていると言える。
2010/8/5の報道では、大規模農場で、口蹄疫の疑い例が発見されたのに4日間、これの報告と対応が
行われなかったということである。これは口蹄疫の防疫からは論外である。まさに自殺行為なのだ。
感染拡大を防止するには、早期発見と即時防疫対応が必須なのである。畜産農家自体がこのような対応を
していては、口蹄疫はとどまるところを知らず感染拡大する。農家の口蹄疫の防疫に関する認識・知識のなさは
驚愕である。宮崎県という畜産の大産地でこのようなことでは、感染が拡大するのは当たり前だ。
口蹄疫の感染拡大の防止には畜産農家自信に最大の責任があることを認識し対処すべきである。
宮崎県のような畜産の中核産地で感染が拡大したことは「油断」ではないか・・・・・・
最近のウイルスの感染力の強力化からみると、全国に小牛供給しているこれだけの産地にしては「油断」である。
英国や韓国の発生例から学んでいないことになる。特に、口蹄疫の発生国にかこまれた日本で、
種牛の飼育を1箇所でしていたなんていうのは、危機管理上はありえないことである。
また、英国・韓国の発生から学んでいれば全国の畜舎はすべて出入りの管理を徹底すべきでものである。
−全国の畜舎は出入り禁止にして、飼育者は徹底消毒、物資の搬入も徹底管理・・・・。これを年中やるしかない。
もちろん、種牛の飼育は分散して、出入りを徹底的に管理した環境で行うというのは、英国・韓国の発生から
学べば当然のことである。−いままでの畜産行政は特に英国の発生を他山の石としていない。
最近の口蹄疫の感染力の強力度が本当はわかっていない畜産農家と地方行政・・・・・・・・・・・・・・・・
口蹄疫は人間の衣服や髪についてどんどん拡散し感染していくのだ。豚にも感染するタイプーこれが通常の
口蹄疫であるーは更に感染力が強い。豚は牛に比較して千倍単位で感染拡大させるのだ。
宮崎の発生・拡大からみてとれるのは、現在(今回)の口蹄疫の強烈な感染力というのが全くわかっていないことだ。
知事や畜産農家が種牛はどうにかならないかと言って殺処分に躊躇しているのはその典型例だ。
このことは、実は宮崎は自分で今後、畜産を止めるといっているのに等しいことなのだ。
また、この発言の意味するところは、九州地方や他の全国の畜産を危機にさらすことを忘れて、
宮崎牛をなんとかしたいと言っていることなのである。―(これに関連して全国の畜産団体が、宮崎牛という種の
保護のため、全国の畜産を危機にさらすことであると強烈に批判している。)
お涙ちょうだいの向こう狙いの芸人の発想が透いて見える。こんな考え方で防疫を指揮しているからいつまで
たっても感染拡大が止まらないのだ。
知事がこのような発言をすると、発症していない感染危険地域内の畜産農家は、ならばうちの牛や豚も
助けていただきたい。ワクチン接種と殺処分はノーということになる。こんなことでは、今の口蹄疫の感染を
止めることなんかできないといえる。迅速で冷酷非情な判断が畜産農家にも第一線の地方行政にも
求められるのだ。発生させたら最後なのだ・・・口蹄疫は。
たとえ発生が止まっても、どうにかならないかで曖昧な防疫対策をしている宮崎県の牛・豚は、当分は危険
と受け取られて、小牛などを全国の畜産農家は買わないであろう。目先の利益で防疫対策をやるとかえって
高くつくのだ。
種畜牧場というか種牛の飼育施設で感染が発生したなどを他県の家畜感染専門家・
畜産農家はどう見るか・・・・
宮崎県は小牛を全国の主要ブランド牛産地に供給している立場にある畜産地域であるにもかかわらず、
口蹄疫が発生後に、種畜牧場・種牛の飼育施設で感染を発生させたのをみて、宮崎県の防疫対策は
甘いというか、問題があると、第一に認識したと推測される。つまり、強烈な感染力を持つ口蹄疫の
感染の防止対策に失敗していると受け取ったであろう。これで、宮崎県は、この感染を止められないかも
しれないと思い、自県の種牛の防疫の必要性と他県への口蹄疫の感染拡大のおそれがあることから、
県内畜産の感染防止対策が直ちに必要であると認識したであろう。
また、宮崎県知事が感染の可能性があることから殺処分とすべきものを殺処分していないこと、また、
同県の一部畜産農家が感染拡大を遅延させるためのワクチン接種とそれを経た殺処分に抵抗している
報道を見て、宮崎県の防疫対策はこの面からも完全なものではない、たとえ今後、終息宣言されても
感染からの安全性には疑問があるので、相当の期間、宮崎の小牛は導入できないと考えるであろう。
宮崎は、発症しても公表しないというのがもう定着しているであろうから、宮崎の終息宣言はだれも信用
しないであろう。全国の産地は小牛の供給先を今後変更するであろう。
更に、種畜牧場で口蹄疫が発生したことは、発生後の防疫対策が中途半端なものであったことを
証明している。宮崎の畜産関係者(専門家)のこの感染症の感染力の強烈さがわかっていないことも
証明している。このようなことでは、県内での感染拡大を小地域で初期段階に閉じ込めるという不可欠の
対応などとれるはずもない。
冷酷非情な防疫が感染を止める・・・・・・・・・・・・・・・・・・
いったん口蹄疫を発生させたら、「即刻・非情・徹底」で殺処分と防疫対策を強力にやるしかない。
浪花節が頭をよぎったら、強烈な感染力にしてやられるのだ。いったん感染が始まったら、冷酷と非情でしか拡大は
止められないと言える。
この件でも露呈した日本のマスコミの程度の低さ・・・・・・・
宮崎県知事の種牛のお助け発言や同県の畜産農家の殺処分回避の発言をなんの批判もなく報道している。
本来は、他県・他地域への感染の防止の観点から、そのような考えは問題であると徹底して批判すべき筋のものである。
畜産農家はもちろん被害者ではあるが、口蹄疫を発生させた瞬間から加害者にもなっているのだ。
そもそも、口蹄疫がどのような感染症であり、最近でも英国で感染を止めるためにどれだけの対応をしたかを
考えればわかりそうなものだ。事の本質からの報道が本来のものであるのに、あいも変わらず、芸能記事なみの
レベルで現象や感情にうったえるような記事・報道をしている。そのレベルの低さにはあきれ返るばかりである。
こんなことであるから、国民は新聞を読まなくなると、読む必要があるとも考えないのだ。これはテレビも
同じである。
(2010/5/29)
宮崎県知事はあらゆることをやっているといっているが感染拡大がとまらないのはなぜか・・・・・・・・・・
発生の中心地域は予防接種と殺処分を行って感染安全ベルトを作って防止をしようとしているが、6/10には、
都城市まで飛び火して感染が確認された。
これであらゆることをやっているのか。報道でみて驚いたが、感染発生地域に出入りする車両は全て
消毒液による感染防止措置を講じていないのではないか。―畜産関連車両のみをやっているとの報道であるので。
これではいかんわ。全車両をやらないと。とくに発生中心の数市町はそれを完全に徹底しないと。
やっていることが、ゆるいんではないかと考えられる。人間(とそれが移動させる車や物)の移動が感染を拡大するの
であるから、感染中心地域は人間の出入りの管理を徹底しないと・・。不便もくそもないのです。人間に不便などといって
少しでもゆるい対応をするとこの感染力が強烈なウイルスがすり抜けるのだ。感染拡大を止めたいのであれば・・・。
やはり、口蹄疫の感染の仕方がわかっていないのではないか。
その特性に基づき完全封鎖できる対応・対策でないと感染拡大は止められないのだ。
また、報道をみて判断できるのは、発症時の発見が遅すぎる感じがする。ウイルスを十分に拡散させる症状段階でようやく
感染が発見されている。これでは、このウイルスは容易に拡散するのだ。
このような状態では、九州地域は感染拡大のおそれが出てきた。日本の他地域も同様であるが、感染地域との
交通・物流を遮断し、牧場などでは、出入りで消毒の完全実施と、出入りする人間の制限、感染媒介防止のための
措置を完全に徹底してとる必要がある。
最近の感染力の強力な口蹄疫を感染阻止するには、宮崎県は手遅れである。
宮崎県は畜産業としては崩壊状態になってしまったのだ。これは自己責任である。次のような徹底した対応を
感染発生の最初の段階でとっていないからだ。
感染開始時点での発見の遅れ(畜産農家)、完全遮断による発生場所1箇所への封じ込めの失敗(市町村と県)、
宮崎牛の種を守るためにとったあいまいな殺処分・防疫措置(某知事)、超強力な感染力を前提にした感染防止措置の
不徹底などが感染を拡大し阻止できない原因である。
現状は、宮崎県を交通・物流で遮断する必要があるレベルとなっている。
鹿児島県知事が全車両の消毒をすべきかどうかなどといっているが、これが無知の典型である。現状からみたら、交通と
物流の遮断が必要であろう。そういう状態なんですよ。
(2010/6/10)
宮崎県では7月に入っても感染の発生がみられている。
家畜の移動禁止解除 は全県では全くやれない状況が続いている。
(2010/7/8)
感染危険地域内の個人所有種牛を殺処分しない宮崎県知事の判断はありうるのか
感染危険地域内で個人所有の種牛をワクチン接種し殺処分すべきものについて、宮崎県知事は法令に違反しても
特別扱いをする姿勢を示している。
これは論外である。強烈な感染力のある口蹄疫で特別扱いなどはないのだ。濃厚感染地域では殺処分は
防疫のABCなのだ。
今回の発生では宮崎県は最初からこのようなゆるい対応をしてきている。宮崎牛のブランドを守るためであろうが、
これが同県全体、ひいては全国の畜産を危険にさらしているのだ。
宮崎牛にどのようなマイナスであろうが、全国の畜産の危険を最小限にし、かつ、1日も早く発生地域で
ウイルスを根絶するために、あらゆる措置を早期・迅速にとっていくことが必須のものだ。
このまま、口蹄疫の防疫に時間を費やしていると、全国への飛び火感染の可能性が維持され、また、
日本の畜産品の海外輸出まで制約された状況が継続されるのだ。
このような判断をする知事を持ったことは宮崎県の悲劇であり、全国の迷惑以外のなにものでもない。
台湾では、豚などの口蹄疫が全島で蔓延し、豚肉などの輸出は長期間停止したままになっているのを
知らないのであろうか。
(2010/7/10)
宮崎県、口蹄疫感染疑いの牛について国に報告せず殺処分―宮崎県は信用できない
獣医が口蹄疫感染の疑い症状があるとしたものを、宮崎県の家畜防疫員が国への報告をせず直ちに殺処分していたことが
判明した。もちろん、検査も実施していない。
これは明確に家畜伝染病予防法違反行為であり、県の家畜防疫員はこれ以上の発生を隠蔽するために行ったものと
推測される。
このようなことをしていては、発生の把握とこれに基づく完全な防疫活動はおこなえないものである。
宮崎県でこのようなことをしているとなると、発生は無くなったといわれても信用はできないこととなる。
また、防疫活動はザルということにもなる。
発生がないことを早く確定したいためにやっているのだろうが、口蹄疫という強力な感染症では、このような
ことをしていては、いつまでも感染が続くことにもなる。
知事は、家畜防疫員の対応について問題ないとうそぶいているが、言語道断である。
知事からしてこのような考えでは、防疫は完全に行えないし、もう発生なしといわれても絶対に信用は
できないことになる。全国の畜産農家はとてもじゃないが、もう発生していないと言われても小牛を買う気にも
ならないであろう。危険がいっぱいで、へたをすれば、口蹄疫をもらうことになるからだ。
宮崎県もとんでもない人を知事にしているものだ。
他県は宮崎県を信用しないだろう。というか信用してはいけない。
また、報告していないことが法令違反とわかると、6月末に国に報告していると言い逃れをする始末(農水省は
報告は無いと否定)。もはや知事は「チンピラ」レベル。これでは他県の畜産農家は宮崎県を信用しろといっても
無理である。家畜の移動解除なとも出来ないですよこれでは―本当に発生しなくなったのか真実が見えないから。
(2010/7/15)
国会での馬鹿議論は百害あって一利なし・・・・
2010/8/2の臨時国会衆議院予算委員会において、自民党の石破議員が、つたない知識からいえば、
口蹄疫が発生したら、国の当該行政の責任者、すなわち、農水大臣がすぐに現地に赴いて指揮すべき
ではないかと質問していた。
これは、本当につたない無知というものである。
このようなことをしていては、小地域に口蹄疫ウイルスを閉じ込めて、迅速に防疫を徹底して行うという
ことはできない。県から国レベルまで連絡調整などをしている間にウイルスが拡大してしまうのだ。
とにかく、口蹄疫の感染疑いが発見されたら、即刻、その地域の家畜組合・農協などと獣医師、それに
地域の畜産農家が連携して、防疫を開始し、人間や家畜・飼料・資材の移動などをトレース追跡 して防疫を
徹底的に行うことが必要である。これらと並行して、県から国への連絡・防疫などの連携が行われれば
よいのである。まず、ある程度の広域防疫は県知事が責任を持って指揮対応するのが合理的である。
政治的思惑の無知な議論はやめるべきである。石破議員は大恥をかいているようなものだ。国会議員なんて
せいぜいこんなレベルなのであろう。
(2010/8/2)
英国での大流行を参考に行政と畜産業界は本来はなにをなすべきであったのか・・・・
1 強烈な感染力をもつ口蹄疫ウイルスを前提にした防疫方策の策定と周知―これに基づく市町村・県での防疫の
迅速・強力な実施
2 強烈な感染力をもつ口蹄疫ウイルスの牧場・畜舎への感染を防止する対策―常時、人間・車両・物資の出入りの管理・消毒
3 強烈な感染力をもつ口蹄疫ウイルスの牧場・畜舎での早期発見方策の実施―畜産農家の教育